DJI O4 グラウンドステーションで通信課題を解決|伝送距離の拡張とDJI Dock 3活用を解説
こんにちは、セキド DJI産業用ドローン担当の奥です。
今回は、DJI Enterpriseより2026年6月に新アクセサリーとしてリリースされました、「DJI O4 GROUND STATION(地上局)」についてご紹介します。
ドローン運用の現場において、課題となっていた「通信距離の限界」や「障害物による電波遮断」を解決する、画期的な製品です。

製品検証や詳細な使い方については、後日別コンテンツにて公開予定ですので、そちらも併せてご期待ください。
DJI O4 グラウンドステーションのスペック
DJI O4 ラウンドステーションは、映像伝送システム「DJI O4 Enterprise」に対応した通信拡張デバイスです。過酷な屋外環境での常設を想定した高い耐久性を備えています。簡単なスペックは画像の通りです。

導入時の重要ポイント
1.電源はPoE(Power over Ethernet)のみとなります。常時給電によって賄うことを前提に設計されています。そのため『PoEハブ』が必要ですのでご注意ください。内部電源も約45分ほどのため、単体運用にはポータブル電源が必須となります。
2.ネットワーク接続も機能を使用するには必須となります。一方でSTARLINKでの運用も可能ですので、「通信事業者のキャリアの範囲」に縛られないのが魅力です。
活用するメリット
本製品を導入することで、従来のドローン業務における制約が以下のように変わります。
広域・難所のカバーが可能に
山間部や森林、大規模工場など、電波が届きにくかった場所でも通信を中継することで、安定した飛行と映像伝送が可能になります。特に鳥獣害対策で山を飛ばしたい、プラントや工場の点検を行いたい、建設現場で構造物が建ち、段々と電波が弱くなってしまうなどの課題に最適です。
DJI Dock 3の設置自由度が向上
従来はドローンの離着陸場所と通信の確保を両立させる必要がありましたが、地上局を別所に設置することで、建物や遮蔽物の陰になる場所にもDockを配置できるようになります。
ランニングコストの抑制
4G/LTE通信に頼らずに通信範囲を拡大できるため、キャリアのデータ通信費用を抑えつつ、帯域制限に縛られない安定した運用が可能になります。
高精度な測位の維持
地上局は接続された機体に対してRTK基準データを提供できるため、遠距離飛行中も精度の高い位置情報を維持できます。
ゲートウェイモード
日本国内での運用において中心となるのが「ゲートウェイモード」です。こちらは地上局をイーサネットまたは4G通信でDJI FlightHub 2(クラウド)に接続します。DJI Dock 3から離陸した機体は、この地上局を中継点として利用し、映像伝送や制御信号をやり取りするものです。設置場所の制約が少なく、運用エリア内の「電波が弱いゾーン」に柔軟に配置して通信範囲を拡張できます。

※ワイヤレスで直接中継する「リレーモード」も存在しますが、5.4GHz帯の仕様等の都合により、電波法違反となりかねないため、現時点では日本国内非対応となっています。

他社カメラとの連動
DJI O4 ラウンドステーションは、単なるドローン用の中継器に留まらず、現場の「総合監視ハブ」としての機能も備えています。
・IPカメラの統合:ONVIFやGB/T 28181プロトコルに対応した他社製のIPカメラを地上局のWANポート経由で接続できます。
・FlightHub 2での一元管理:接続された最大4系統の1080p映像を、ドローンの映像と同時にDJI FlightHub 2上で閲覧できます。
・高度な制御:カメラ側が対応していれば、FlightHub 2の画面上からPTZ(パン・チルト・ズーム)操作や、動体検知などのアラート通知を受けることも可能です。

これにより、空からのドローン映像と地上に設置した固定カメラの映像を一つの画面で監視できる、高度な現場管理体制が構築できます。使い方によっては、レベル3.5飛行において必要な「上空の監視」を一元管理が行うことが可能です。
まとめ
DJI O4 ラウンドステーションは、ドローン運用の「距離」と「障害物」という二大障壁を突破する画期的なデバイスです。6月時点ではDJI Dock 3のみの対応ですが、ファームウェアの更新によって、DJI Matrice 400への対応も視野に入っていますので、これからドローン運用を考える方でも、既にドローンを運用している方でも、是非ご活用いただいて業務にお役立ていただければ幸いです。

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