皆さま初めまして、セキドの野々宮と申します。
今回はわたくし野々宮が、二等無人航空機操縦士資格取得後、初めて多摩川緑地で屋外空撮に挑戦しましたので、その模様をご紹介します。

「資格を所持しているけど、ドローンを飛ばす手順に自信がなく空撮に行けていない」という方に向けて、空撮に必要な手順がわかるようにまとめてみました！

また資格を所持していない方も、空撮を行うまでの手順をまとめましたので、ぜひ当記事をご覧ください。

さらに今回の空撮には、DJI JAPAN株式会社の小森さんにも同行いただきました。撮影のアドバイスもいただいたので、初心者の方もぜひ参考にしてください。

ドローン空撮までの事前準備

機体と撮影地の選定

今回の空撮で使用するドローンは、第二種型式認証対応モデルの DJI Mini 4 Pro を選びました。
二等無人航空機操縦士資格を取得した私の場合、第二種型式認証対応モデルの Mini 4 Pro なら一部の特定飛行に関する申請が省けるので、初めてにもってこいの機体です。

撮影は神奈川県川崎市の登戸駅周辺の多摩川緑地で行いました。
撮影場所に選んだ理由としては、公共交通機関で手軽に行けることと、第二種型式認証機体と二等無人航空機操縦士資格の所持で「人口集中地区（DID）での申請が不要」という強みを活かせるからです。

なお河川でドローンを飛ばす際、河川管理者の許可が必要か該当の河川事務のHPを事前に必ずご確認ください。多摩川はこちらから確認できます。

京浜河川事務所管内における
無人航空機の飛行について

なお、機体登録や第二種型式認証機についての詳細は、こちらの記事をご参照ください。

ドローン機体登録を実際にやってみた！
DJI Mavic 3 Proの登録手順を画像多めで解説します

DJIドローンが型式認証取得！
何が変わるか？メリットを解説します

DJI初の第二種型式認証機体 Mini 4 Proの
機体認証申請をやってみました！

飛行計画の通報

飛ばす機体と場所が決まったら、国土交通省のDIPSにて飛行計画の通報を行います。

ここからは実際の飛行計画の通報の手順です。まず、DIPSのトップページにある、［飛行計画の通報・確認へ］をクリックします。

次に［飛行計画の登録］をクリックします。

次の画面で［新規通報］をクリックします。ちなみに、このページでは過去の飛行計画のデータやすでに登録したデータも確認できます。

最後に「飛行経路/範囲」と「ページ右側の項目」を入力すると、飛行計画の通報が完了いたします。今回は「DID地区」「夜間飛行」「目視外飛行」「人・家屋から30ｍ未満」の条件を通報しました。

飛行日誌の準備

飛行日誌に関しては、国土交通省のサイトに記入の様式がありますので、こちらのリンクからご準備をお願いします。

飛行日誌の作成［国土交通省］

無人航空機飛行規程と無人航空機手順書の確認

DJI公式サイトにある機体ごとの飛行規程と手順書の確認をします。飛行規程と手順書は、ダウンロードセンターのマニュアル一覧からダウンロードしてご確認ください。

Mini 4 Pro マニュアルダウンロード［DJI公式サイト］

いざ空撮へ！

撮影地の多摩川緑地は、登戸駅から徒歩10分ほどで到着しました。当日は撮影にはもってこいの天気で、地上からでも見晴らしの良いロケーションです。

ホームポイントとなるランディングパッドを設置して、いよいよドローンを離陸させます！

まずはオート設定で撮影

屋外空撮は初めてなのでまずは写真設定を特に行わず、すべてオートで撮影してみました。 初めてのドローンでの撮影でしたが、難しいことなく簡単に撮影ができました。

プロペラガードを取付けて撮影

次はプロペラガードをつけ、建物に近づいて撮影に臨みました。より臨場感を感じられる写真が撮れました。

プロペラガードをつけることで、機体の面積が増えるので風にあおられる感覚がありました。

撮影当日の風速は問題ありませんでしたが、海の近くなど風が強くなることが予測される場所では、プロペラガードなしでの飛行がオススメです！

なお、プロペラガードなしの場合、人又は物件と30m未満の距離での飛行は行えません。
また、型式認証対応モデルの DJI Mini 4 Pro の飛行規程上、プロペラガードを付けると目視外飛行ができないため、目視外飛行が必要な場合はプロペラガードを外してください。

撮影を楽しむためのマニュアル設定

オートの設定でも十分素晴らしい映像を撮れるのですが、DJIの小森さんに空撮初心者でも簡単にできる設定を教えていただきました。

まずは機体のジンバルカメラにNDフィルターを付けて撮影してみました。装着前より光量が抑えられ、夕方のような演出の写真が撮れました。

次にシャッタースピードを変更して、撮影を行いました。先程よりも水の流れに、迫力を感じられるような写真が撮れました。

今回は NDフィルター の装着とシャッタースピードを変更した撮影を行ってみました。シャッタースピードを遅くすると露出が上がり、白とびしてしまうシーンもありましたが、適切な設定やNDフィルターを選ぶことによって、撮影の楽しみも広がります。

写真の比較はこちらです。

初空撮の最後は夜間での飛行です。夜間の飛行は基本的に目視外になってしまいますが、特に問題なく安全に飛行することができました。

撮影設定やフィルター活用のほかにも、DJIの小森さんにウェイポイント飛行やクイックショットを使った撮影方法もレクチャーしていただきました。その映像はYouTubeにまとめましたので、ぜひご覧ください。

初めての空撮を振り返って

基本的には初めての自分でも簡単に空撮を行うことができました。ただ、注意しなくてはいけない所も感じましたので、簡単に2点にまとめます。

・操縦者の資格の有無、操縦する機体によって手順が変わる

ご存じの方が多いとは思いますが、操縦者が資格を所持している、またその操縦者がどの機体を操縦するかによって申請しなければいけない項目が変わってきます。冒頭にも書きましたが、自分がどのような申請をしなくてはいけないのかを確認の上、空撮を楽しんでください。

・空撮中の第三者の接近について

今回の飛行中には、河川敷を利用される方も少なからずいらっしゃいました。その際には必ず立入管理措置をとる必要があります。

撮影後機体を操縦者のもとに戻す際に、河川敷をご利用される方が通りそうになれば、必ず30ｍ以内に入ってこないよう、機体を一旦止めることも必要になります。

その点を気を付けて、空撮に臨んでください。

まとめ

今回、私は初めて二等無人航空機操縦士資格と機体認証済みの機体を用いて、なおかつ人生で初めての屋外空撮を行いました。
そんな初めてばかりな私でも、ルールを守れば難しいことはなく、想像以上にすごい映像が撮れる素晴らしい体験となりました。
DJIの小森さん、ご同行ありがとうございました！

今まで空撮したことがない方も、ぜひ型式認証対応モデル DJI Mini 4 Pro を使って、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか？二等以上の国家資格や型式認証対応モデルの DJI Mini 4 Pro をお持ちの方、これからの取得をお考えの方は特におすすめです。

セキドでは空撮はもちろん、点検・測量など業務利用で導入予定の方のサポートも行っております。ぜひお気軽にご相談くださいませ。お問い合わせ、お待ちしております！

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