ドローンの資格ってどんなもの?人気ドローン講習徹底比較
こんにちは、セキドSUSC事務局の糸野です。
今回は、「よくあるお問合せにお答えしよう!企画」第2弾ということで、セキドが実施するドローンフライト技能認定資格の人気を二分する
「DJI CAMP スペシャリスト認定講座」
「SUSC 無人航空機操縦士」
この2つの違いについて、ドローンの飛行に関連する法律や国土交通省への申請と合わせて、一から解説したいと思います。
5. DJI CAMP と SUSC 無人航空機操縦士の比較表
1. ドローンの資格・免許ってなに?
まず初めに、現在(2019年1月現在)の日本におけるドローン関連資格の実情について、簡単に解説していきます。
現在、ドローンの飛行は自動車と同じような免許制にはなっておらず、ドローンを操縦することは誰でも可能です。
日本国内においてドローンを飛行させる際に、必要となる免許資格は厳密にはありません。[※ 1]
そのため、世間一般で「ドローン資格」と呼ばれているものの正体は、いわゆる「技能・知識の証明」となっています。
これらは、客観的な視点での評価を証明するものですので、その証明書自体の取得難易度や、権威、証明できる技能・知識自体の内容によって、取得意義が大きく異なります。
これからドローンの資格取得を検討している方は、なぜ、ドローンの資格が欲しいのかをしっかりと認識したうえで、目的を達成できる資格を選ぶ必要があります。
[※ 1] 実際には、改正航空法や、小型無人機等飛行禁止法、条例、民法、海岸法・河川法・港則法など、各種法令でドローンの飛行に関する規制があり、実際に日本国内において、無許可で自由にドローンを飛ばせる場所は、ごく限られているのが現状です。
2. 国土交通省登録資格ってなに?
ドローン資格と言われているものの中には、国土交通省に登録されている資格があります。
これは改正航空法における、制限エリア内での飛行もしくは、禁止されている飛行方法を用いた飛行[※ 2]を実施する際に申請する、国土交通省への飛行申請において、操縦者のフライト技能証明を簡略化することが可能な資格として国土交通省に登録されている資格、という意味です。
ドローン資格取得において、「国土交通省登録資格」によるフライト技能証明の簡略化は、さほど大きなメリットではないのですが、少なからず飛行申請は簡単になります。
それよりも、国土交通省登録講習団体となるためには、国土交通省による視察を含めた講習内容の入念なチェックを受ける必要があり、資格の講習内容の品質が担保されているというメリットがあります。
つまり、国土交通省への申請が必要なドローンの飛行予定があり、ドローン資格の取得を検討されている方は、どうせ取るなら国土交通省登録資格の取得を目指したほうが良いと言えます。
具体的にどの講習団体が実施している技能証明が、国土交通省に登録されたものかは、国土交通省が公開するPDFファイル「無人航空機の講習団体及び管理団体一覧」に記載がありますのでご確認ください。
各講習団体の技能証明についての記載内容がわかりにくく、例えば実際に欲しい技能は「夜間飛行」だけど、ある団体では「夜間飛行」の技能認証を取るため「○○資格」だけでなく「××資格」も必要で、合計で△△万円掛かり、
別の講習団体の資格を取ったほうが安かった!
なんてこともあり得るので、取得する資格でどのような技能証明が簡略化できるかは、しっかり確認してください!
[※ 2] 制限エリアおよび飛行方法(詳細は国土交通省のWebページをご確認ください)
制限エリア:人又は家屋の密集している地域の上空、空港の進入表面等の上空の空域、地表又は水面から150m以上の高さの空域
飛行方法 :人又は物件と30mの距離が確保できない飛行、夜間飛行、目視外飛行、催し場所上空の飛行、危険物の輸送、物件投下
3. DJI CAMP スペシャリスト認定講座ってなに?
前回の記事でもご紹介しましたが、「DJI CAMPスペシャリスト認定講座」について、もう少し詳細にご紹介します。
DJI CAMP スペシャリスト認定講座は、「UTC(Unmanned Aerial Systems Training Center)」と言われる、DJIが設立したDJI製品に関する教育機関が発行している国土交通省登録資格です。
本認定講座では、DJIマルチコプターの正しい知識、正しい操縦方法、そして飛行モラルを習得しているかを評価しており、10時間以上の飛行経験がある操縦者が受講対象となっております。
UTCが主催していますが、開催はキャンパスと呼ばれるインストラクター企業が担っており、同じDJI CAMPでも受講費用等が異なる場合があるので、詳細を各キャンパスに確認する必要があります。
※ UTCについての詳細はコチラ
セキドで実施しているDJI CAMPについては下記のリンクコチラをご確認下さい。
DJI CAMPは、2日間のプログラムとなっていて、初日に座学の講習を受けて、2日目に座学のテスト、そして実技のテストを受けて頂きます。
それぞれ合格した方は、最終的にオンラインテストを受講し、それに合格した方が「DJICAMPスペシャリスト」に認定される流れとなります。
初日に座学があるものの、技能試験に関しては本番一発勝負で、感覚的には試験を受けに行くだけ、というイメージの認定講座となっています。
また、特に操縦技能についての訓練などは行われない為、既にDJI製のドローン操縦についてある程度自信がある方向けの資格とも言えます。
DJI CAMPを取得することで、世界シェアNo.1のDJI製のドローンについて、一定以上の技能と知識があり、DJIが認めるだけの飛行モラルも兼ね備えたドローン操縦者であることが証明可能です。
4. SUSC 無人航空機操縦士ってなに?
「SUSC 無人航空機操縦士」とは、SUSC(セキド無人航空機安全運用協議会)が発行するドローンの安全な運用に係る、知識と技能を証明する資格です。
ドローンオペレーターとしての普遍的な心構えから、法律、気象や電波の専門知識、実用的なフライト技能、日進月歩するドローンの最新機能など、幅広い内容を含んだ講習を受講頂き、最終日の試験に合格された方を無人航空機操縦士として認可し、証明書を発行します。
この、SUSC無人航空機操縦士の特長は、なんと言ってもその設立理念に基づいた
安全なドローン運用
についての講習部分となります。
ただドローンを飛ばすためだけの技能を測るのではなく、法令を順守し、いざという時慌てることなく、安全にそして確実に自分や周りの人、建物に被害を出さずに事態を収束させる、そういったオペレーションを実現するためには、正しい知識や最適な反復練習は欠かせません。
SUSCでは、この安全なドローンの運用について特に力を入れて講習を実施しており、充実の講習時間(2級の場合4日間)を通じて、今後ドローン操縦者として活躍するための一番重要な下地作りをお手伝いしています。
本資格は、1級から3級まで分かれているので、受講を検討中の方はそれぞれの違いを確認して、受講級を間違えないようにご注意ください。
1級は講師用の資格となっており、2級と3級の違いは、講習内容にATTIモードと自動操縦について含むか否かとなっています。
初心者の方でもATTIモードや自動操縦についても学ばれたい場合、2級を受講して頂いて全く問題ありません。
また、既に他の国土交通省登録資格をお持ちのお客様の為に、2級昇級コースも用意しています。
これは2級の試験だけを受けて頂くコースで、既にドローンの安全運用について十分な技能と知識が備わっている自信のある方に向けたコースです。
5. DJI CAMP と SUSC 無人航空機操縦士の比較表
最後に、DJI CAMPと、SUSC 無人航空機操縦士の各級、それぞれの違いが比べられる比較表を作成しましたので、どちらの資格を取得するかお悩みの方は、ぜひご覧ください。